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中国映画感想の四「ランシャ」
2012/03/15

中日国交正常化40周年記念のイベントのひとつである「中国映画を見よう」という文化交流の第4回目のイベント「ランシャ(The Gua Sha Treatment)」が3月7日に開催された。この日の上映は、昨年3月11日に甚大な被害をもたらした「東日本大震災」の1年にあたる時期にも近かったので、父と息子の「絆」が映画の中でどう描かれているのか見るのを以前からとても心待ちにしていた。映画はアメリカに移民し長年の努力の末、有名なコンピューターゲームソフト開発で成功した中国系アメリカ人許大同の父が訪米中に、熱が出て下痢をした孫デニスに中国では1000年の歴史がある「ランシャ」という灸の一種である漢方治療をし、アメリカ人の医者がその治療のあとを虐待の証拠と誤解し、大同を起訴した。アメリカと中国の漢方治療の考え方の違いを題材に二つの国の文化摩擦を中国人の父と息子の親子関係を通し、どう解決するのかが大きなテーマだった。

映画の中で特に、大同の妻が義父をかばうために夫が罪を被ろうした行為に夫の一番の親友に「中国人の面子だから」とアメリカという異文化の中でも中国人としてのアイデンティティを忘れない強さが表現されている場面、また親友が実際に北京へ行って自分が「ランシャ」という灸を体験し誤解が解けていく場面、最後にクリスマスの日に父親が息子に一目会いたいという思いからサンタクロースの服を来て10階の住まいまで這いあがって息子に会いにいく場面は特に印象に残った。

「異文化コミュニケーション」が専門の私は、この映画を見てアメリカと中国という文化の違いを中国系移民の人が親子関係と言う「絆」の中でどう解決していくかを学ぶひとつのいい機会となった。今後もこのような映画鑑賞のイベントに参加し、中日友好を深めていきたいと願っている。謝謝!

廣内裕子(大学教員)

これは家族の絆の映画である。

アメリカに移民した主人公は、仕事で成功し、家族も円満でしたが、文化の違いから、祖父が幼い子供におこなった治療行為を虐待と誤解され、愛する子供と引き離されてしまいます。

くじけそうになりますが、戦友ともいえる妻、愛情深い父、自分の体を使って証明してくれたアメリカ人の友人、そしてなにより子供に対する深い愛情により誤解が解き明かされます。

子供と引き離されるとき、また中国に帰るときの父の言葉、そして愛する家族に会うためマンションの10階まで壁をよじ登る主人公の姿には溢れる涙を止めることはできません。

慌ただしい日々の中、忘れかけていた家族の存在を思い出させてくれたこの映画に私は心から感謝します。

柴田雅代(団体会員)

 
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