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中国映画感想の六-「雲水謡」
2012/05/31

逢うは別れの始めとは・・・歌の文句にあるように、純愛、悲恋物はとても切なくて、やるせないものですね。

今回の映画は身分の違いと戦争に絆を引き裂かれ、運命の糸が途切れてしまうと言う内容のとても悲しい恋の物語でした。

今で言うイケメンで秀才の主人公「陳秋水」は、どこへ行ってもモテモテの好青年。それが故にもたらされる不幸。

一方、恋の相手の「王碧雲」は、美人で育ちの良い良家の子女。純粋無垢な彼女は、疑うことを知らずただひたすらに戦場へ旅立った陳秋水との堅い約束を守り通すという超純愛物語のヒロイン。

時代背景が戦争の真只中であり、それによって運命が左右されて行く辛さ悲しさが、ひしひしと伝わってくるシーンが沢山ありました。でも最後の方では、60年待ちに待った陳秋水がパソコンの画面の中にいて彼女の目の前で笑顔で語りかけるシーンは、とってもジーンと来ました。画面の中の彼は陳秋水の息子だけれど、陳秋水は彼女に奇跡を与えてくれた。そして、過ぎ去った長い年月が決して無駄ではなかったことの喜びも・・・

ハッピーエンドではなかったけれど、戦争時の人間の醜さ美しさがとても良く表現されていて、ラストはちょっぴりウルウルでした。

女の一生、男の一生は儚くも哀れなものよ・・・と雄大なチベット高原がつぶやいているようにも見えました。

この映画は、主人公だけでなく脇役の俳優さん達の熱演も素晴らしかったです。

さすが、中国映画ですネ。

今回も心に残る良い映画でした。感謝。

田中安子

 

陳秋水を慕う王碧雲,王金娣の二人の女性の純愛は,68歳のオジサンの胸を締め付けました.特に,何もかにも捨てて彼を探し続ける王碧雲の姿がかわいそうでなりませんでした.王金娣の台詞「姐姐他一直在等你,是我不他等了,不起,…来世我一定陪着他去找你」,予め読んでいた,このセリフを聞き取ろうと必死で耳を澄ましていたら,ハッキリと耳に飛び込んできました.中国映画を見ることは,聴力の練習にもなりますね.

長友善勝(団体会員)

 

今までいくつかの中国映画を見たが,初めて恋愛映画を見た.

「雲水謡」は厳しい時代背景の中で,叶えられない愛を,葛藤しつつも貫き通す主人公たちだが,王雲,陳秋水,王金それぞれが違った角度から愛情を貫き通していると思う.

ストーリー的には,秋水が雲を待ちきれずに金の誘いに負けて結婚する形だが,あの時代の中では,やむを得ない.現実的には類似の状況はたくさんあっただろうし,彼ら二人の選択は自然なものだったと思う.

映画を見ている私たちは,雲と秋水の両方の状況を見ているので,どういう結末かということが気になるが,厳しい時代を生きつつ,必死に恋人を追い求める彼らにとっては,もう一生相手に巡り合えないだろうと覚悟することは,現実の選択だろう.

は,雲の存在を知りつつも,一途の愛という点では,決して雲にらない秋水への強い愛情の持ち主だと思う.

雲は,とことん恋人を探し求めて,その死を知ってからも秋水を想いつづけたというのがストーリー展開だが,とても悲しい結末である.

私はこの映画の時代背景がとても気になった.物語の出発点が台湾で,台湾2·28事件というそうだが,私は第二次大戦終結から1949年の中国建国までの数年間の中台間の状況はほとんど知らない.日本軍がさんざんに混乱させた後,大変な状況で新しい国づくりの過程があったのだと思う.

中国の若者たちは,この時代のことをきちんと知っているだろうか.

単なる悲恋の物語としてではなく,これらの歴史的事実を映画の中で,もっと鮮明に位置付けると良かったと思う.

でも感動的で,いい映画だった.

 

金城 明(団体会員)

 
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